活動便り

留学生支援

奨学生卓話 「米山奨学生だからできたこと」

2022年10月11日の卓話

豊中RC 米山奨学生 バストラ・ススミタ

ロータリー米山奨学金のおかげで出来た社会貢献活動
私は、去年の 4 月からロータリー米山奨学生になり、時間とお金の余裕ができました。そして、そのおかげで様々な活動が出来ました。その中の二つの出来事について、皆様にお話しをさせて頂きたいと思います。第一は小学生の学習サポートについてです。第二は、私は共著として国際学術出版したことです。

小学生の学習サポート
去年の 4 月、教育委員会の担当者から電話があり、神戸のある小学校でネパール人の小学生が非常に困っているので助けてくれませんかという内容のお話がありました。お話があった次の日に学校訪問に行き、学生と先生の話を聞きました。日本語が全く分からないその子供達は、先生や同級生と全くコミュニケーションが出来ず非常に困っていた様子でした。彼らにとって、毎日の学校生活は大変つらく、学校での一日は、日本語がわからないため、退屈で窓から外を見ていることが多く、教室の時計が早く回ってほしいとずっと考えていたようです。その一方で、先生も彼らに対しての対応がしにくく、困惑していたようでした。
最初はランゲージ支援員として、アルバイトで学習サポートをしていましたが、物足りなさを感じ、ボランティアで毎週土曜日オンラインでの授業もすることにしました。親を通していつでも、どんなことでも相談できる方法を作りました。クラスでは、他の日本人小学生にネパールについてのことや様々な交流を深める活動もしました。アルバイトはやめましたが、オンラインにより、ボランティアで教えることや、色々な活動は今でも続いています。最近、その小学生に「学校はどうですか」って聞いたら笑顔で「楽しいです」って答えてくれました。今では、日本語で簡単な会話ができるようになっています。毎週学校での出来事などを日本語で話したり、日本語の歌を歌ってくれたりするようになり、日本での新たな生活や学校にも慣れてきているようです。このように、子供達を支えることが出来たのは、やはり米山奨学金をいただいて時間とお金の余裕があったからです。

共著として国際学術出版
私は、今年の 7 月に共著で国際学術として本を出版しました。この本はネパールとインドの間の領土問題を解く平和的なアプローチ (Negotiations By Peaceful Means: Nepo-India Territorial Disputes)で アメリカのクック出版社から出版しています。この本の内容は、両国の歴史を理解した上で領土問題の原因を赤らかにし、今後その問題を解くための平和的なアプローチを提案した本です。

このように自分の研究以外の本を出版することが出来たのも、やはり米山奨学金のおかげだと思います。
ありがとうございました。