活動便り

留学生支援

留学生便り 「私の留学生活」

2012 学年度米山奨学生李相儒(中国)

 愈々今年も夏を迎えます。私は日本に来てほぼ 4 年になります。この間に大阪大学での勉強、多くの人と付き合っていく中での体験、耳に聞える事などからの勉強、様々な社会体験といった、日本での生活そのものが勉強になっています。

 2008 年 10 月ごろ、私は大阪の吹田市にやって来て、初めての郊外での生活を始めました。連綿と続く青い山、小川の流れ、澄み切った青空それに新鮮な空気、すべてが出身の大都市と全く異なる感じがしました。静かで、生活しやすい町だと思
います。

 日本の文化の奥深さが私を感動させてくれます。正月のお節と初詣や、いろいろな祭りや、それに茶道、華道などに関して、すごく興味を持っています。京都が長い歴史を持っていると聞き、何度も行きました。やはり他の都市と違い、所々で古代の匂いを感じました。金閣寺、清水寺、平安神宮などが皆すばらしい建築だと感心しました。また、関西地方の所々に観光に行って、懐かしい思い出が頭の中に刻まれました。

日本生活

 生活のほうですが、留学生はみんなアルバイトをしています。私も総菜屋や、コンビニ、スーパーでアルバイトしたことがあります。その期間に、たくさんの社会人と付き合え、多種多様な日本料理に接触し、学校で接触できないことを体験しました。バイト先の人がとても優しく、親切にしてくれ、大変な仕事があっても心から嬉しかったです。

 もちろん、留学の目的が研究を介して技術を身につけることなのは分かっています。私は2009 年に大学院入試を受け、4月から大阪大学薬学研究科の修士一年生になって、新薬の開発に一生懸命研究し、現在までほぼ 4 年の研究経験を持っています。今の研究室では、すごくいい雰囲気があると感じて、みんなと一緒に研究できることが楽しいと思います。博士卒業までまだ二年残っていますが、この間に専門の技術を勉強すると共に、日本の文化をもっと理解し、体験し、意味のある留学生活を楽しんでいこうと思っています。

研究室風景

 日本留学を終えた後、中国に帰国し、製薬企業で研究をしようと考えています。新薬を開発する際に、病変部位を標的とした副作用の少ない新薬の開発が必要だと考えられます。そのため、私は日本で勉強した知識や技術を利用し、治療が困難な疾患に対する、副作用の少ない新薬開発に貢献したいと考えています。もしくは、大学の教師になろうと考えています。研究と講義を両立させ、日本での留学経験を持って、自らが日本で学んだ科学技術の知識をより多くの学生たちに伝え、また日中両国の友好関係のために努力したいと考えています。