活動便り
卓話 「子ども食堂について」
2023年3月28日の卓話
豊中市社会福祉協議会 事務局長
勝部 麗子 様
現在子どもの貧困は、7 人に1 人と言われています。
このデーターは経済的な貧困を表しますが、子供の貧困には①経済的貧困②人間関係の貧困(親以外の大人と出会うことがない。多様な大人のロールモデルを持たない。)③文化的困窮(社会的な経験が少ない)があります。これらの課題を子ども食堂という形で地域の多様な大人が子供のために食材支援を行ったり、学習支援を行ったりしてつながり、交流していく場として、いま全国に大きく子ども食堂が広がりました。
朝ご飯を提供する子ども食堂、長期休みに行う子ども食堂学習支援を行う子ども食堂など、豊中市内には30 か所を超える多様な子ども支援を行う子どもたちの居場所が生まれました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大により、一緒に食事をするということ、一堂に会するという取り組みが大きく制限を受けました。また、コロナの影響で減収された世帯が豊中市内でも大きく広がり、特に若年層、子育て層、外国人などにも大きな影響がありました。豊中市社会福祉協議会は、コロナで減収した人たちの貸し付けの現場となり、16000 世帯もの支援を行ってきました。この中から、こどもの不登校などにより、子ども食堂に参加できていない人たちが存在するということも明らかになりました。そこで、令和2年9月から毎週火曜日に「子ども宅食」という形で食によるアウトリーチを行い、不登校の子どもたちに対し、社会参加や文化活動などへの参加につなげる取り組みを始めました。これらの活動に必要な食材を、フードドライブという形で市民の皆様からご支援いただきました。その中で豊中ロータリークラブからもお米や、レトルトカレー等をご寄付いただき、市内の子供たち、外国人にも届けることができました。この食のアウトリーチを通じて、学習支援につながった人、地域でお芋掘りや、れんげ祭りなどに参加できた人、たくさんの社会参加が始まりました。これらは、新型コロナウイルス感染拡大により生まれた新しい取り組みです。これからも継続して支えていきたいと思います。
ご支援、ご協力ありがとうございます。